宇宙へ挑む条件
人体を流れる氣の流れ、人間と動物の異種交配、慈善事業もおこなう悪の組織……
「しょせんマンガ」だと侮って誰も気に留めてませんが、『HUNTER×HUNTER』はけっこう現実世界の問題をエグっていているので感性の強い人はぜひ一読とは思うのですが。
その作中で、主人公の父親が「俺は“世界地図の外にある世界”に行きたいんだが、それには色々必要な条件があるんだよな」と息子へ熱く語るシーンがあるんです。
『許可』
『手段』
『資格』
『契約』。
“世界の外”へ行くにはこの4つの条件を満たす必要があるのだといいます。
自分は学生時代の卒業旅行でニューヨークに行ったのですが、そのニューヨーク旅行の例で簡単にあてはめてみます。
許可→パスポート発行
手段→航空券取得
資格→ESTA申請通過
契約→H.I.S.を通じたチケットやホテルの申し込み
……こんな感じでしょうか。
数日にわたって、自宅と新宿の行ったり来たりを繰り返した記憶があります。
ただし、大きく分けてこの4つの条件を満たせたので、自分は無事アメリカへ入国できたわけです(満たせなかったら旅行は実現していなかった)。
こういう経験があるので、この堀江さんの挫折も順を追っていけば理解できそうな気がするんですが、「自業自得」「あのホリエモンだからしょうがない」と、彼にいったい何の恨みがあるのか皆こぞって堀江さんを叩くばかり。
個人攻撃だけで問題の本質へ誰も迫ろうとしない感じ、ほんとキライです。
と、ここで堀江さんの宇宙へなかなか行けない件について何が言いたいのかというと、
「もしかしたら[地球人はやすやすと宇宙へ出てはいけない]という規定が惑星間レベルで存在するのかも?」
ということです。
信用していないのは大衆だけで、日本もアメリカも地球外生命体に関する情報を小出しにする世の中です。
もっとも、大衆を小馬鹿にするようなやり方しかしてませんけど。
昔よくあった「20XX年に民間宇宙旅行がスタート!」という知らせは近年めっきり聞かなくなりましたし、ペプシが90年代後半に「2001年宇宙の旅!抽選で宇宙旅行をプレゼント」みたいなキャンペーンをやってましたが、結局あれは当選者に1000万円(渡航費用相当)渡しただけでうやむやにしてしまいました。
「宇宙と一体になる」系の瞑想を通じてクラリオンだかプレアデスだかに飛ぶスピリチュアルな方法は別として、ただロケットを飛ばしていざ他の惑星へ…という物理的なルートは、現段階でほぼ封じられているのではないでしょうか。
地球の外にいる連中からしたら、ちっぽけな地球人には『許可』も『資格』もない。
『手段』は否定され『契約』すら行える立場にもない。
※ただしNASAは別…………みたいな。
だから一般に、地球の庶民は宇宙人=フィクションだと思わされているのかもしれません。
インターネットの元ネタは誰が考えたのか。
八卦の仕組みが生き物のDNAの配列と酷似しているのはなぜなのか。
なぜ「人生はしょせん夢」というコンセプトの宗教が複数存在するのか……
国境や大陸間レベルの政治・経済に詳しい人は沢山いますけど、地球の外、つまり宇宙レベルの政治・経済について想いを馳せる時期がいよいよ来たのではないでしょうか。
また、そういうスケールの感覚を掴むには、マトリックスでおなじみウォシャウスキー姉弟の映画『ジュピター』がオススメです。
映画マニアからの評判は芳しくなかったそうですが、低評価というのは「(自分の不備で)理解できなかった」という認知的不協和の産物であって、「その事実が存在しない」という事とはイコールで結びつきません。
ちなみに「宇宙を支配する貴族が身内で地球の所有権をめぐってモメる」という何ともはた迷惑な兄弟喧嘩の話です。
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